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ISO9001とは

ISO9001の概要

商品やサービスの品質をあらわす規格として「ISO9001」というものがあります。

ISO9001は品質マネジメントシステムを構築する、一種のガイドラインのようなものです。商品やサービスをお客様に提供するまでの道のりで、プロセスを管理する仕組みにルールを設けているのがISO9001になります。

ISO9001が最終目標としているのは「顧客満足の達成」。例えばどの商品にもバラつきがないよう管理したり、製作プロセスを見直し改善し続けることで不良品の発生を抑えたりといったモノづくりの際にルールのルールがこれにあたります。

ISO9001を取得する理由

ISO9001を取得するメリットは、品質の管理体制や顧客満足のための取り組みを証明できることです。ISO9001は1987年に「品質保証のモデル規格」として発行されて以来、製造業を中心として品質管理・品質保証という考え方が広まる一助となりました。そのため会社同士の取引や官公庁の入札などでもISO9001認証の取得が重要視されることが増えたため、ISO9001を取得する企業が増えたのです。

取引先の要望や入札要件を満たすというニーズで、現在もISO9001を取得する企業は増えています。単に取引に活かせるだけではなく、対外的なアピールや、社内の統制や業務改善に役立つ点も、ISO9001取得の理由として挙げられています。

ISO9001の取得までの流れ

実際にISO9001を取得する場合には、主に次の3つのステップに分けて準備していくことになります。

1.検討・準備

まずはISO担当者を決めましょう。担当者は2名程度が望ましく、担当者を主体としてISO構築をしていきます。

担当者を決定したら、日本規格協会グループが販売している要求事項を入手します。ISO9001を取得する範囲は事業所や部門単位でも可能であるため、認証を必要とする範囲を決めてから取り掛かるのが良い手順です。

2.マネジメントシステムの構築と運用

準備を終えたら、ISO9001の要求事項に沿って、マネジメントシステムの構築や必要に応じた文書化を行っていきます。文書には組織内の資源や人々の力量、教育訓練体制やコミュニケーションの方法なども含みます。

構築したマネジメントシステムを運用しながら、PDCA(計画・実行・評価・改善)を行い改善を図ります。

3.審査

PDCAサイクルを回した後に実際にISO審査機関の審査を受け、合格すれば晴れてISO9001資格取得です。

ISO9001の要求事項に適合していると認められることが取得条件となるため、確実に適合するまで綿密な改善計画が必要でしょう。

認証を受けたら、工場の看板や名刺などに「ISO9001認証取得」の記載が許されるようになり、認証企業として活動できるようになります。