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階段踏板

工場や倉庫、工事現場などの階段踏板として使うことが多い鋼板材料を、種類ごとに詳しく解説します。それぞれの特徴や向いている場所・用途などを把握し、適切な材料をチョイスできるようにしましょう。

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階段踏板としてよく使われる鋼板の種類

階段踏板にはさまざまな鋼板材料が使われます。まずはそれぞれの特徴や主な用途について見ていきましょう。

有孔鋼板

日鉄ファインフロアイメージ
※引用元:ニッケンビルドHP
https://www.n-build.co.jp/01build/11fain.html

穴を開けた鋼板をC型形状に曲げ加工した有孔鋼板は、軽量で剛性に優れるため階段踏板に向いている建材です。

軽量な有孔鋼板は現場への搬入や荷揚げが容易で、加工性にも優れているためスピーディーな階段製作が可能。オーダー費用や製作期間がかからないため、設計の手間とコストも削減できます。

滑り止めのエンボス加工を施したノンスリップ製品もあり、水濡れスリップによる転倒事故も防ぎやすいです。開口率が高めの製品が多いため、大量の雨や水がかかる場所でも問題ありません。

耐荷重性能が高い有孔鋼板は、梁ピッチを広く取れるのも特徴。間口が広い階段をつくる際も、少ない骨組みで意匠性に優れた仕上がりを得やすいです。製品によっては専用手すりのオプションを用意しているため、デザインを統一して工期を短縮できるのもメリット。

グレーチング

グレーチングのイメージ
※引用元:株式会社ディーネットHP
http://daikure-shop.net/contents/knowledge/03.html

グレーチングは道路の側溝などで見かけることが多い鋼板材料ですが、耐荷重と排水性能を活かして階段踏板に使われることも多いです。鉄でできたすのこ状の建材で、溶接式・組み立て式があります。

表面仕上げはプレーンタイプ・滑り止めの凹凸をつけたノンスリップタイプなどの種類があり、使用する場所に合わせて選びます。雨に濡れる屋外や水を扱う工場内などは、ノンスリップを選ぶのが一般的です。工場や倉庫などのほか、屋外階段や船舶の階段などにも使われます。

階段専用製品のラインナップが多く、階段の設計に合わせて選びやすいのもグレーチングの特徴。取り付けも溶接、金具など現場に合わせて対応できます。耐荷重性能が高い製品が多いですが、その分重量があるのは設計上の注意点です。

縞鋼板

縞鋼板画像
※引用元:株式会社FugenHP
https://2435.co.jp/463.html

縞鋼板は一枚の鋼板に滑り止めの凹凸模様をつけた材料で、階段踏板をはじめ工事現場・工場・倉庫の床など幅広い現場で使用されています。加工性に優れ90度以外の角度にも曲げで対応できるため、さまざまな用途に使いやすい鋼板材料です。

上下を折り曲げた階段専用加工品も多く生産されていて、直線・曲がり・螺旋など複数のレイアウトにも対応可能。曲げ加工のオーダーに対応しているメーカーが多いため、オリジナル設計の階段も作れます。

ジグザグに付けた表面の滑り止めが複数方向の滑りを防止するため、階段踏板に向いている建材といえるでしょう。凹凸が水の表面張力を壊し排水作用もあるため、雨に濡れる屋外でも使用できます。ただし光や湿気を透過しないため、階段の下が暗くなってしまう点には注意が必要です。

エキスパンドメタル

エキスパンドメタルイメージ
※引用元:松陽産業株式会社HP
https://www.shoyo-sangyo.co.jp/products/expands/expand_metal

金属板に切れ目を入れて引き延ばしてメッシュ状にするエキスパンドメタルは、軽量・高強度・採光性といった特徴から、階段踏板に良く使われます。

表面の凹凸が高い滑り止め性能を発揮するため、水濡れが発生する階段にも使用しやすいです。開口率が高いため排水性能にも優れていて、階段下が暗くならないのもメリット。面積当たりの重量が軽いため、階段を支える柱や梁に負担がかからない点も設計しやすいポイントです。

意匠性が高く、一般住宅の階段踏板として採用されることもすくなくありません。曲げ・切断などの加工性にも優れているため、さまざまな形状やデザインに対応できます。加工が容易なため階段専用の製品はあまり出回っておらず、現場加工やオーダーが一般的なようです。

製品によっては網目の内側が鋭くなっているため、手をついてしまうとケガをする恐れがある点は要注意。工場や倉庫ではあまりないケースですが、裸足で歩くと足裏が痛いため避けましょう。

階段踏板の設計・施工の注意点

用途に合わせて選ぶ

上でご紹介したように階段踏板に使う建材はさまざまな種類があり、目的や用途に合わせて選ぶことが大切です。

例えば雨風がかかる屋外に排水性能がない材料を使ってしまうと、スリップによる転倒事故のリスクが高くなります。光を通さない板状の階段だと、下の階が暗くなってやはり転倒しやすくなるでしょう。

設計する階段の利用シーンや周囲の環境に合わせて、適切なものを選びましょう。

まとめ:現場の特性に合わせた階段踏板を選ぼう

階段踏板にはさまざまな鋼板が使われますが、場所に合わせた適切な物を選び、事故のない安全な通路にしましょう。デザインやコストなども材料によって変わりますので、現場に合わせたチョイスが重要となります。

特に階段は転倒・落下防止の手すりとセットで考える必要があります。こちらのページでは階段にも使える複数の有孔鋼板を比較し、手すり設置に向いている製品などもご紹介しています。階段踏板に何を使うか悩んでいる方は、ぜひチェックしてみてください。