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よろこぶ設計に。
有孔鋼板を知ろう
ファインフロア含め、
有孔鋼板は全20種類ある
有孔鋼板とは、連続して長孔があいている鋼板です。主にビルの屋上や設備の点検歩廊、工場や倉庫の床のほか、壁面や天井の目隠し材に使われることもあります。
建築業界では圧倒的なシェアを誇る「ファインフロア」という商品名が浸透していますが、特定の商品を指さない場合は「有孔鋼板」の呼称が一般的です。
公開日: |更新日:
ファインフロア含め、
有孔鋼板は全20種類ある
有孔鋼板とは、連続して長孔があいている鋼板です。主にビルの屋上や設備の点検歩廊、工場や倉庫の床のほか、壁面や天井の目隠し材に使われることもあります。
建築業界では圧倒的なシェアを誇る「ファインフロア」という商品名が浸透していますが、特定の商品を指さない場合は「有孔鋼板」の呼称が一般的です。
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各地に拠点を持つ有孔鋼板メーカー
古くから防風・防雪目的の柵として有孔折版を活用してきたメーカーです。インフラ系企業や公共団体などに対し、様々な衝撃から防ぐためのパーツとして有孔折板を開発・提供しており、北海道から九州までに合計8か所の工場・支社を持ちます。防風・波・雪のための柵やフェンス、内外装材など、様々な有効鋼板を取り扱っています。現在も研究所・大学などで性能の研究も進行中。
本社所在地 | 石川県金沢市湊3-12-3 |
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豊かなデザイン性とコストパフォーマンス
フォーミングスチール製のパンチングパネルを主に取り扱っており、デザインも豊富に展開されています。指挟み対策しリースや和柄シリーズなど、実際の使用感や建物の意匠に合わせた柔軟な選択ができるのが特徴。強度が高く、安価で多く取り扱えることから、コストパフォーマンスにも優れています。学校の外装や市民ギャラリーの外装として採用されてきました。
本社所在地 | 東京都千代田区永田町2-12-14 |
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厳格な品質管理と多様なデザイン
メタルテック株式会社は、自社工場にて一括生産されている建材「マックスウインドウ」を取り扱っているメーカーです。自社内で管理・確認が徹底されているため、全ての製品において一定以上の品質が維持されています。質が良くムラのない建材として使用できる他、デザイン性も豊富。利用する用途・場所・環境に合わせて自由度の高い活用ができるでしょう。
本社所在地 | 東京都墨田区緑4-29-9 |
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組み合わせ次第で自由なデザインを再現可能
エテルニット株式会社が取り扱っている「デザイン有孔パネル」は、穴の大きさや角度並びなどによって雰囲気・デザインを大きく変えられる、多様な印象を再現できる建材です。オリジナルの穴模様にも対応可能で、最大9.5㎜まで継ぎ目なく制作できます。折り曲げる角度や形にも自在に変化を付けられる他、希望に合わせた有効折版に対応してもらえる点が強みです。
本社所在地 | 神奈川県横浜市鶴見区駒岡2-17-13 |
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高いリピート率を誇る要望に忠実なメーカー
株式会社ウチヌキが提供しているパンチングメタルは、企業からのリピート率90%以上を誇る人気を得ています。技術力が高く品質が安定しており、顧客の要望に合わせて柔軟に納期やデザインを合わせられるのが特徴。パンチングメタルの製造から表面・プレス加工といった2次加工までワンストップで担います。制度の高い金型により、品質低下を防ぐ技術を取り入れています。
本社所在地 | 神奈川県綾瀬市早川2647-16 |
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大型プロジェクトや公共施設関連の実績豊富
朝日スチール工業株式会社は、各種様々な資材を製造・販売しているメーカーです。新幹線や学校などの公共施設関連の実績も豊富に持ち、開発している有孔折版は用途を選ばずどこでも利用できます。風の勢いを和らげて高い頑丈さを持ち、直射日光を遮る遮熱効果も期待できるでしょう。フォルムの美しさも洗練されており、建築内外装材としても優秀です。
本社所在地 | 香川県高松市花園町1-2-29 |
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安全性・意匠性どちらも優れた有孔鋼板
中部コーポレーションが開発する有孔鋼板「パワーフロアー」は、C型形状の断面を持つ建材として多岐にわたる場面で活用されています。床板用が主ですが、デザイン性が高いため建物の内外壁や天井など、意匠性を優先するような場面でも使えます。側面に横穴があいているため、簡単に連結できるのも特徴。施工後に部分的な取り外しができるなど、自由度の高い施工が実現できます。
本社所在地 | 三重県桑名市大字芳ヶ崎字堂ヶ峰1533-1 |
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オーダーメイドシステムによる製品
EROOF株式会社が開発する「エテルニット」は、顧客の要望に合わせたオーダーメイドシステムによる施工が行われています。どんな建築物・用途にも適切に寄り添える製品に仕上がる他、見た目と実用性を両立させることが可能。吸音天井や外観として活用された実績を持ち、仕上がりの美しさを維持しながら簡単な施工性も特徴です。ボルトレスで簡単に固定できます。
本社所在地 | 福岡県福岡市東区原田4-25-5 |
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高いクオリティでコストダウンに貢献可能な建材
カラー鋼板を使用していることから、コストダウンを可能としています。低コストながら高品質な資材を製造できる環境を整えており、軽量化された設計で気軽に扱えるのも魅力。多彩なカラーバリエーションで建物の雰囲気に合わせられる他、デザイン性も多様なため、ニーズに合わせたオーダーメイドに近い活用が叶います。加工事業を展開してきた企業ならではの、自由度の高い設計が魅力です。
本社所在地 | 福岡県福岡市南区向野2-10-25 |
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建物の安全を守る独自のフォルム
株式会社クマモトが提供する有孔折版は、パネルに対候性の高い高耐食性溶融めっき鋼板を使用しており、多彩なデザイン性を実現するバリエーションと、風・光の勢いを弱める頑丈性を両立させています。階段やベランダの目隠し、駅の外装などに活用されてきた実績を持ち、徹底した品質管理に重きを置いたメーカーとして、業界・ジャンルを問わず建材を提供しています。
本社所在地 | 東大阪市金物町3番10号 |
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開放感を演出できる経済的なパネル
サンワフロント株式会社の有効折版は、建物を風の衝撃から守る独自のパンチング加工を持った有効折版を取り扱っています。太陽の光や熱などを程よく通過することで、建物内に開放感がある空間を演出できます。ロールフォーミング加工によって低コストを実現しており、コストを節約しながら多くの建材を必要とするような現場にもおすすめできます。
本社所在地 | 東京都北区赤羽1-41-5 ATエミネンス604 |
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風や光を通すカラーバリエーション豊富なパネル
耐久性に優れた高耐食性溶融めっき鋼板を利用してつくられた有孔折板を取り扱っています。ナチュラルに風や光を通し、屋内外を問わず爽やかで開放感のある空間を作り出します。計5色からなるカラーバリエーションで、デザイン性に注目して建材を選びたい場合にもおすすめ。フォーマルからカジュアルまで、自由な外観を再現できるでしょう。店舗内装や工場外装、学校校舎などに活用されてきました。
本社所在地 | 大阪府東大阪市西石切町5-1-42 |
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個性を演出する自由自在なパネル
「個性を静かに演出する」というコンセプトで展開されているパネルは、独自のフォルムで高い意匠性を持ちます。カラーバリエーションも豊富なため、自由自在に見た目を演出できるでしょう。表面仕上げも2種類が展開されているため、耐性の強さやや外観など、建物や用途に合わせて自由な仕上がりになります。独自メソッドによる各種様々な建材を展開しているメーカーです。
本社所在地 | 大阪市東住吉区中野4-4-35 |
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高いコストパフォーマンスと豊富なデザイン
スチール素材のため、パネルそのものが軽やかで気軽に導入・施工できるのが特徴です。フォーミングスチール製のためコストも節約でき、コストパフォーマンス重視の現場にも向いているでしょう。豊富なパンチングバリエーションがあり、建物の雰囲気にあった柄を使用できます。「指挟み対策シリーズ」は子どもが指を挟みづらいよう設計されているなど、安全面にも配慮されています。
本社所在地 | 東京都千代田区永田町2-12-14 |
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有孔鋼板のほかにも、さまざまな用途で建築床材として使用される鋼板があります。それぞれの違いを知り、適切な場所に使えるようにしましょう。
有孔折板は壁面や手摺など荷重がかからない場所に使用する鋼板材です。床面使用を想定した耐荷重を持っていないため、有孔鋼板の代わりには使用できません。逆に有孔鋼板は、有孔折版の代わりとして使うことができます。
有孔鋼板と同じようなデザインの製品もありますが、耐荷重に重点を置いているのが大きな違いです。立体駐車場や工場の積層棚など、荷重がかかる場所に使える製品がラインナップされています。
金属板に切れ目を入れて押し広げてつくるエキスパンドメタルは、メッシュ状で軽量な点が特徴。有孔鋼板とはデザインが大きく異なるため、求める仕上げによって使い分けることが大半です。
薄い板状のデッキプレートは、鉄筋コンクリートの型枠、下地材として使われることが多い鋼板材料です。建物の軽量化を目的として、高層建築物の屋根材として使われることもあります。有孔鋼板のように、単体で床仕上げ材として使われることは少ない材料です。
道路に埋め込まれた側溝の蓋として使用されるグレーチングは、床仕上げ材として用いられるものではありません。連結や梁設置ではなく、あくまで上から被せて使う点が有孔鋼板との基本的な違いです。
輸送や物流で用いられる荷物を載せるために使われている、荷役台のことです。紙製や合成樹脂製などがありますが、金属製の荷役台を「スチールパレット」と呼んでおり、他の素材の物よりも強度が優れており、耐荷重量も大きいのが強み。食品や医療関係の物流でよく使われています。
縞鋼板はすべり止め用の、連続した突起が付いた鋼板のことを言います。突起の形状や配列は各社によって微妙な違いを持ちます。これに対して有孔鋼板は、全ての面がフラットになっているのが特徴。つなぎ目の金具が露出せず、どこにでも配置できます。薄く施工性に優れるのも有効鋼板です。
網目が菱形になるように編まれた金網を「菱形金網」と呼びます。場所を隔てるためのフェンスとして使われることが多く、シンプルな使い勝手も特徴。対して有効鋼板は穴の開いた鋼板として、床材や外壁材などの幅広い場所で建築資材として使われているのが特徴です。
ポルカプレートは丸みを帯びた凸部を持つ床材です。安全性が高く、掃除もしやすいため作業場の床や階段などでもよく使われています。有効鋼板はポルカプレートと違って全体がフラットになっており、素早く施工できるのが特徴。つなぎ目の金具が露出しないのも有効鋼板です。
「打抜金網」という呼び方もされるパンチングメタルは、金属板に複数本のピンで打ち抜き加工を施されたもの。金網や内外装材として使われています。有効鋼板ともよく似た特徴を持ちますが、有孔鋼板はパンチングメタルでは不向きな床材としての適性を持ちます。
鋼材には「SS材」「SN材」「SM材」などの種類や規格があります。SS材は最も汎用的に使われる鋼材で、SN材は新しい建築用鋼材として使用されています。SM材は溶接性に優れているのが特徴。それぞれの企画によって特徴があり、工場内や梁など場面によって使い分けます。
鋼材には、金属をロールその他の機械で押しつぶして加工した「圧延鋼材」や、機械の構造用材料として開発された「機械構造用鋼」、切削などの各種工具の材料として使われる「工具鋼」などの種類があります。また、鋼材は形状によって「鋼板」「鋼管」「棒鋼」などと呼び分けられています。
建設資材として使用されているのは、鉄と炭素の合金である「炭素鋼」や、建築構造専用に開発された「建築構造用圧延鋼材(SN材)」、厚板の鋼材やその溶接性の向上を目的に開発された「TMCP鋼」などに分類されます。他にも「高張力鋼」や「低降伏点鋼」などが使い分けられています。
JIS規格において、0.45%の炭素量を含んでいる鋼材を「S45C」と言います。有害なリン・硫黄などが少なく、品質が高いことで知られています。加工に適した硬さを持っており、用途も広いのがメリット。価格も高すぎないため多く流通しています。
冷間圧延鋼板の一種として知られる材料で、ポピュラーな鉄素材の一つとして知られます。パンチや曲げ加工を施す製品に用いられ、成形性・加工性に優れています。未研磨状態であっても素材の表面に光沢があるため「ミガキ材」と呼ばれることもあります。
鉄鋼材の一種である「SS400」は、鉄の中でも最も一般的な規格として知られます。汎用材として真っ先に挙げられる材料であり、表面が滑らかなミガキ材と、黒さびのついた黒皮材の2種類が存在します。平板材や棒材・形鋼などが流通し、手に入れやすいのも遠く腸です。
軽量で耐荷重に優れる有孔鋼板は、さまざまな現場で使われています。それぞれの用途を把握し、設計に活かしましょう。
日本国内で有孔折板を製造しているメーカーの一覧をつくりました。製造メーカーと製品両方の特徴についても、詳しくまとめています。
一般に、工事現場や倉庫などに実用目的で使われている有孔鋼板・有孔折板ですが、あえて壁面等に用いることでセンスある建造物へと仕上げる事例も多いようです。有孔鋼板・有孔折板によるオシャレな施工事例をご紹介します。
鋼板や鉄鋼製品の製造に関する基礎知識を調査しました。取得が必須となる資格だけでなく、信頼関係を構築するために取っておくとよい資格もあります。