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工事現場などの仮囲いやフェンスとして鋼板材料を見かけることは多いですよね。鋼板材料は単なる目隠しとしてだけでなく、耐久性や耐衝撃性が求められる場所にも選びやすいのが特徴です。よく使う鋼板の種類や特徴、さらに通気性や採光性が求められる場所に適した鋼板も合わせて紹介します。
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まずは一般的に目隠しやフェンスとして使われることの多い鋼板材料3種類を紹介します。
鋼板を折り曲げて隣同士で接続できる構造になっているのがフラットパネルの特徴です。表面に凹凸の無いフラット仕上げになるのが名前の由来。
基本的には工事現場などの仮囲いに使われる材料で、長期的に設置するフェンスではありません。1枚の幅は500mmで、現場に合わせて選べるように2~3メートルの高さが用意されています。中の様子が見える透かし板タイプや工事現場への出入りを可能にするドアタイプなどがあり、組み合わせてさまざまな現場に対応可能です。
大型車両が出入りするビルや公共施設などの工事現場では、パネルゲートと呼ばれる開閉オプションと組み合わせることもあります。10メートル以上の間口も用意されているため、複数台が出入りする現場にも対応可能。
組み立ては複数の単管パイプを組み合わせたベースに、取り付け金具で固定していきます。組み立てと解体が容易で、期間限定の工事現場フェンスとして使用しやすい鋼板材です。
フラットパネルの表面に、耐候性に優れるガルバリウム仕上げを施した鋼板材料です。ガルバリウムとはアルミニウムを混ぜた亜鉛合金めっきのことで、純亜鉛めっきより耐食性能に優れるのが特徴。
高層ビルや橋梁、プラントなどの長期プロジェクトでは、仮囲いの設置期間も長くなります。設置期間中にサビや腐食で交換する必要が無いように、フラットパネルの耐候性を高めた上位版といえる製品です。海沿いなど塩害地域での仮囲いにも適しています。
縦向きの単管パイプに固定して使用する安全鋼板は、仮囲いとしての設置スピードに優れる製品です。隣同士は嵌合せず重ね合わせるだけなので、施工手順が簡素でフラットパネルよりスピーディーに設置できます。
単管パイプにつなぐためのくぼみがあるため表面はフラットではなく、縦に丸い出っ張りが露出する形状です。表面仕上げは亜鉛メッキや塗装のほか、上でご紹介したガルバリウム鋼板仕様もあります。
安全鋼板もドアや透かし板などのオプション設定があり、現場に合わせた対応が可能。フェンス材としては比較的安価なため、資材置き場などに常設フェンスとして使用されることも多いです。
上でご紹介した鋼板材料にも透かし板の設定はありますが、全体的に通気性や採光性が求められる場所にはほかの鋼板材料もおすすめです。デザインもいろいろなタイプがあるため、意匠性が求められる現場にも対応しやすいです。
鋼板をC型に折り曲げ加工してつくる有孔鋼板は、高い強度と軽量性、デザイン性を兼ね備えた建材です。溶接せず金物施工することができるため、広い面積に使う場合の工期を短縮できるのも特徴。
床面にも使用することができるため、ビルの屋上の点検回廊など床・目隠し両方の施工がある場所にも向いています。同じ建材でそろえることで統一感が出るのと、材料や手順が同じになるため施工不良が発生しにくいのがメリット。
耐候性の高い表面仕上げなので、常設の目隠しフェンスにも使用しやすいです。意匠性も高いため、建物の目隠しフェンスなど化粧仕上げにも使われています。
パンチングメタルは鋼板に打ち抜き加工を施し、目隠しフェンスとして使用されることも多い建材です。穴の形状や開口率のバリエーションが豊富で、求められる採光性や通気性に合わせて選ぶことができます。
デザイン性が高いため、仮囲いだけでなく常設の目隠しフェンスとしても採用しやすいです。もともとは金網の代わりに使われていた材料ですが、近年は加工技術の向上で活躍の場も広げています。
パンチングメタルを折り曲げて、デザイン性と強度を持たせたのが有効折板です。パンチングメタルと同様光と風を通しながら、強度がアップしているので背の高いフェンスとしても使えます。
折り曲げた複数の穴が通り抜ける風を和らげる効果があり、防風フェンスとして使用されることも多い鋼板材料です。高速道路の防風柵や駅の防雪柵など、公共建築の現場でも多く使われています。
仮囲いなどの現場では昔ながらのフラットパネルや安全鋼板が定番ですが、意匠性・採光性・通気性が求められる現場では、他の建材もおすすめ。さまざまな特性をもつ鋼板材から、目的に合わせて適切な物を選びましょう。こちらのページでは、複数の鋼板材料からフェンス・目隠しに適したものも紹介しています。