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板金の穴あけ加工とは、図面の形状を再現するために行われる方法で、材料を固定してドリルで穴を開ける方法が一般的です。
板金製品は1枚の長方形の板から製作しますが、穴あけ加工はドリルやボール盤、レーザーを用いて材料に穴をあけます。
穴あけ加工には加工の限界があり、穴と穴の距離が近すぎたり、穴が板金の端面付近にあったりすると加工が困難です。
また穴が小さすぎる場合も穴あけが困難になるなど、穴あけ加工には様々な条件が求められます。
穴と穴の距離は板厚の約2倍以上、穴径も同様に板厚の2倍以上でないと加工が難しくなります。
穴あけ加工の主なメリットとして、穴をあけることにより工業製品の軽量化を図れる点が挙げられます。
加工方法によって異なりますが、レーザーカットで穴あけ加工を行った場合、自由自在に板金をカットできます。一方タレットパンチプレス加工(タレパン加工機)を用いた場合は、高い精度を保つことが可能です。
穴あけ加工のデメリットは、加工方法によって異なります。
レーザーカットを用いて穴あけ加工をした場合、コストが高くなりやすい点がデメリットとして挙げられます。一方タレパン加工は、切断できる形状の自由度がレーザーカットに劣る点がデメリットです。
用途や目的に合わせて、穴あけ加工には様々な種類が挙げられます。
タップ加工とは、穴あけ加工によって開けられた穴にネジが入る筋を切る加工のことを言います。外周にらせん状の溝を入れるため、「タップ」と呼ばれるネジ状の工具を使います。下穴の形状や切りくずへの対処法によっては、タップの種類の選択が必要です。
リーマー加工とは、ドリルやボール盤などによって開けられた穴の内径を「リーマー」と呼ばれる棒状の部材を通すことにより、所定の寸法に広げながら円を滑らかで美しく仕上げる加工のこと。ボール盤を利用したリーマー加工が一般的です。