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鋼材の種類や特徴について調査しました。
金属をロールその他の機械で押しつぶして加工した鋼材を圧延鋼材と言います。用途によっては、さらに「一般構造用圧延鋼材(SS)」「溶接構造用圧延鋼材(SM)」「建築構造用圧延鋼材(SN)」などの種類に分けられます。鋼種の記号は、アルファベットと数字を組み合わせた呼び方をされるのが一般的です。
機械構造用鋼とは、機械の構造用材料として開発された鋼材です。機械構造用炭素鋼や燃入性を保証した構造用鋼鋼材(H鋼)、クロムなどの元金元素を添加した機械構造用金鋼鋼材などが開発されています。
切削や塑性加工用の各種工具・ジグの材料として用いられる鋼材です。炭素工具鋼や高速度工具鋼、合金工具鋼といった複数の種類があります。高速度工具鋼は「ハイスピード鋼」という別名でも知られており、ハイスもしくはハイス鋼という呼び方をされることもあります。高速切削を可能にするために開発されたという経緯を持ちます。
ばね鋼やクロム軸受鋼、快削鋼、ステンレス鋼など、用途を限定したものが「特殊用途鋼」と呼ばれています。ばね鋼ではSUP10、快削鋼ではSUM2-4Lなどが代表的な鋼種として知られています。
鋼材は形状によってそれぞれ異なった呼び方をされています。代表的な呼び方とその特徴について調査しました。
板状に加工された鋼材を「鋼板」と呼びます。鋼板の厚さによって呼び方が異なっており、厚さ3㎜未満のものは「薄鋼板」、3㎜以上のものは「厚鋼板」と呼ばれています。さらに細かく分類すれば、6㎜以上150㎜未満のものを「厚鋼板」、150㎜以上を「極厚鋼板」と呼び分けることもあり、どの厚さの鋼板も使用する現場では注意が必要でしょう。
他にも板状に加工する際の方法や加工特性によって、「熱間圧延鋼板」や「冷間圧延鋼板」、「高張力鋼板」といった鋼種に分けられています。
筒状に加工された鋼材を「鋼管」と呼んでいます。製法によっては溶接した鋼管と継ぎ目がない鋼管の2つに分類。種類は「一般構造用炭素鋼鋼管」や「建築構造用炭素鋼鋼管」、「配管用炭素鋼鋼管」、「ラインパイプ」、「プラント配管」などがあります。
棒状に加工された鋼材を「棒鋼」と呼びます。断面の形状はさまざまで、円形や正方形、六角形、長方形といった形状のほか、特殊な形状を持つものなどラインナップが充実。「異形棒鋼」と呼ばれる突起を持つ棒鋼は、コンクリート造の鉄筋としても使用されています。
厚みに対して幅や長さがある、長い板のような形状を持つ鋼材です。「フラットバー」という呼び方をされることも。幅広い分野で使用されている鋼材です。
さまざまな断面形状の鋼材が存在しており、明確な規格はありませんがある程度体系化されています。「H形鋼」や「I形鋼」、「山形鋼(アングル)」「溝形鋼(チャンネル)」など、断面形状に圧延された鋼材があります。