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デッキプレートとの違い

デッキプレートと有孔鋼板の違いを、実際の用途などを例に解説しています。実際の施工方法も、下地・溶接・吊り金具の設置に分けて詳しくまとめました。実際の施工前の下調べや、設計時の材料選定に活用してください。

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デッキプレートとは

デッキプレートのイメージ
※引用元:日鉄建材株式会社HP
https://www.ns-kenzai.co.jp/a2akros.html

デッキプレートは薄い角波型の鋼板材で、コンクリート打設の型枠を兼ねた床下地などに使われることが多いです。耐荷重を増やす目的で使われることが多く、波型の細かい材料はキーストンプレートと呼ばれることもあります。

床面のほか仮囲いや冷凍庫の壁面材として活用されることも。高層建築の軽量化を目的として、屋根材や床材として使うこともあります。コンクリート下地用や屋根用など、用途に合わせた製品バリエーションも豊富です。

種類

合成スラブ用デッキプレート

コンクリートとデッキプレートの組み合わせは「合成スラブ」と呼ばれ、施工性と耐荷重に優れた床仕上げです。合成スラブ用のデッキプレートは、施工性と強度を重視しているのが特徴。

フラットデッキ

型枠専用で軽量な点が特徴です。コンクリート使用量を抑える製品もあります。

配筋付デッキプレート

コンクリートの鉄筋と型枠が一体化していて、敷き込みと同時に配筋も完了する製品です。

屋根下地用デッキプレート

耐火性を持たせたデッキプレートで、屋根使用に対応しています。

デッキプレートの施工方法

下地(先行敷き~敷き込み)

ビルの床や屋上の施工では、材料を搬入するために先行敷きを行います。梁しかない床面の一部にデッキプレートを敷き、その上に材料を設置。

鉄骨下地の溶接や検査が完了したら、デッキプレートを1枚ずつ広げて敷き込みます。梁の長さに応じて長さをカットし、現場に合わせていきます。

デッキプレートは隣同士をはめ込む構造のため、基本的に一方向に敷いていくのが特徴です。開口部がある場合は切断したうえで、必要に応じて補強を行います。

溶接(溶接~納め)

敷き込みが完了したら全体をチェックし、設計通りになることを確認してから溶接で梁に固定していきます。梁との重なりやデッキプレート同士の嵌合部に問題があると、手直しが発生してスムーズに次の工程にすすめません。

基本的に敷き込みと溶接は1日で行いますが、日をまたぐ場合は風による飛来事故がないように養生が必要です。

溶接で固定が完了したら、すき間ふさぎや調整板を用いてコンクリートが流れ込まないように仕上げます。すべてのすき間埋めと補強が完了したら納めとなり、コンクリート打設の工程に進みます。

吊金具の設置方法

天井部に電線や給排水管を通す場合、吊り金具を使って吊り下げます。貫通穴でボルト設置する場合は、電気ドリルやインパクトドライバーを使って穴あけするのが原則です。穴を開けた場所は、コンクリートが流れ込まないようにすき間をチェックします。

デッキプレートの用途

デッキプレートは基本的に、コンクリートスラブの床下地として用いられることが多いです。軽量で施工性に優れるため、高層建築物の屋根材として活用されることもあります。それぞれの用途に適した専用品も、各社から展開。

デッキプレートとフラットデッキの違い

ハーディフロアG フルフラット商品画像
※引用元:三進金属工業HP
https://www.sanshinkinzoku.co.jp/products_search/build_structure/structure/hardy_grating_floor/item_190

フラットデッキとデッキプレートはコンクリート床の下地として使う点は同じですが、荷重を支えるか否かという点が違います。

フラットデッキはコンクリート打設時の型枠にするのが目的で、荷重を支えることは考えられていません。一般的にコンクリート型枠は打設後解体するものですが、フラットデッキは捨て型枠とした床下にはめ殺しのため手間を削減できるのが特徴です。立体駐車場など、意匠性がそれほど求められない場所の天井材として目にする場合もありますね。

デッキプレートは製品自体が耐荷重性を持ち、コンクリートと合わせて強度の一部とすることができます。製品によっては、コンクリート以外にALCや木質床材と組み合わせて使用することも可能です。

下地無し・溶接無しでフラットなデッキを施工するには

デッキプレートは施工性と強度に優れる鋼板材料ですが、溶接など施工のハードルが高いのも特徴。溶接なしでフラットな仕上がりを得られる鋼板材料としては、有孔鋼板もおすすめです。金具取付でフルフラットに仕上がる製品もありますので、あわせて検討してみてください。