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有孔鋼板の使い方について、よく使われる建築物ごとにまとめました。工場や倉庫などの床や目隠し壁など、設計の参考にしてみてください。
軽量で高剛性な特性を持つ有孔鋼板は、幅広い用途に対応できる建材です。よく使われる建築をピックアップしてみました。
施工性に優れる有孔鋼板は、倉庫や工場内の広い床に向いています。剛性に優れ梁ピッチを広く取ることができ、下地材も必要ないため材料費とコストをかなり節減できるのが特徴。施工スピードも速いため、短い工期の現場にも対応可能です。溶接なしで施工できる製品も多いため、火気厳禁の工場や倉庫にも採用することができます。
つなぎ目の金具が露出しないフルフラット製品は、重機やコンベヤなどの機械設置を妨げません。耐荷重に優れた製品が多いため、重機の重量に対応しやすいのも有孔鋼板の特徴。
有孔鋼板はデザイン面も優秀なため、外部から人を招く見学通路などにも選びやすい床材です。ノンスリップ性能を備えた製品もあり、歩行者の転倒事故も防止しやすいです。軽量で壁・天井にも使えるため、床材とデザインを統一してスッキリ見せることもできます。
床材同士を接続してたわみ量を抑えられる有孔鋼板は、長い距離の点検歩廊やキャットウォークにも使用できます。耐荷重に優れるため、人がすれ違うことが多いキャットウォークでも重量の問題はありません。つなぎ目の溶接が不要で、段差もできないため長い通路で歩きやすいのが特徴です。梁の上に直接敷き込めるため下地がなく、下から見上げたときにスッキリ見えるのもメリット。
1枚の長さを6メートル以上で製作できる製品もあるため、長い距離への敷き込みもスピーディーです。短い部材をつないでいく方法と比べると、施工スピードはかなり違います。上面から金物施工でフラット仕上げになる製品もあるため、施工中の落下事故防止効果も。
有孔鋼板は開口率が高く光を通すため、下の階が暗くなりにくいのも特徴です。工場や倉庫をぐるりと一周するキャットウォークも、圧迫感無く設置できます。横長のスリット穴は落下物を通しにくいため、高い位置の通路でも安全性が高いです。
スリット穴は高い排水性能も発揮するため、屋上など雨がかかる点検歩廊にも使用可能。濡れてスリップする転倒事故を防ぎやすいです。
エキスパンドメタルメタル以外もあり!点検歩廊・キャットウォーク
工事現場の仮設目隠し壁としては安全鋼板やフラットパネルが良く使われますが、採光・通気性が求められる場所には有孔鋼板も向いています。
軽量な有孔鋼板は現場への搬入が容易で、壁面への施工もスムーズにこなせます。溶接不要の金物固定ができるため、解体と搬出も問題ありません。
耐候性の高い表面仕上げの製品が多いため、公共施設の建設現場など設置期間が長い目隠し壁にも向いています。仮設目隠し壁だけでなく、常設の目隠しフェンスとして使われることも多いです。
安全鋼板やフラットパネルと比べてデザイン性も高いので、人の目に触れるビルの目隠し壁など化粧仕上げ壁材としても使用可能。階段の目隠し、エアコン室外機の目隠しなど、さまざまな場所で活躍する鋼板材料です。
工場や倉庫の階段にはさまざまな鋼板材が使われますが、加工・施工性に優れる有孔鋼板はおすすめの建材です。グレーチングや縞鋼板のようにオーダー加工が必要なく現場で対応できるため、納期を短縮しやすい点がメリット。
一枚が軽量で現場への荷揚げも容易なため、外部階段など階数の多い施工にも向いています。排水性があり滑り止めのエンボス加工を施した製品は、雨で濡れる外部階段でも問題無し。
広い梁ピッチで耐荷重を確保できるため、間口の広い階段製作にも向いています。下地の骨組みを減らせるので、意匠性に優れているのもメリット。
階段製作に欠かせない手すりの純正オプションを用意している製品があるのも、有孔鋼板が階段踏板に向いているポイントです。汎用部材を組み合わせて現場で製作する必要が無いため、現場施工の手間を大きく減らせます。
ここでご紹介した有孔鋼板の用途は、あくまで一般的な使い方です。軽量で加工が容易な有孔鋼板は、アイデア次第でさまざまな使い方ができます。
駅のコンコースや大型商業施設・ビルの天井材、少し変わった用途としてはアート作品などに使われることもあります。屋上ヘリポートなど、排水性能や耐荷重性能などを活かした施工例も多いです。スタイリッシュな見た目はモダン建築との相性も良く、オフィスビルの外壁一面に貼るといったおしゃれな施工例も少なくありません。
施工性にも優れているため、大量の床面を仕上げる現場ではコストと工期を大幅にカットできる可能性もあります。昔ながらの鋼板材を検討している現場があったら、ぜひ併せて有孔鋼板も検討してみてください。
こちらのページでは複数メーカーの有孔鋼板を比較し、シーン別におすすめの製品をピックアップしています。